2024年の総括と展望
たいそうなタイトルです。
12月に世界最大のコーヒー取引業者が2025~2026年度のブラジル産アラビカ種の生産予想を大幅に引き下げたことを受け、投機筋が同国の収穫高の見通しに大きな懸念を示した結果、ニューヨークアラビカコーヒー相場は異常なまでに急騰し10日の夜、一時は、史上最高値の348.35¢まで上昇しました。
またベトナムでは、ロンドンロブスタコーヒー相場の高騰の中、農民の高値販売期待による売り渋りが鮮明になり、再び上昇に転じました。
世界第1位と2位の生産国の売り渋りが顕著になり、直近のブラジルスタンダート品の手当てが、やや困難になってきています。
兎にも角にも商社からブラジルスタンダードの大粒の豆の先物契約オファーがないという状況です。
生産者もリアルに情報を得て、売る時期をコントロールしようとしています。
数か月前までは想像すらしなかったし、こんな状況は初めてです。
そして、この状況がほかの生産国、プレミアム、スペシャルティに及ぶのかも見当がつかない状況です。
2025年は波乱の幕開けになるかもしれませんし、ブラジル生産者が一気に売りに出て、相場が落ち着くかもしれません。
今のところは前者になる可能性が高いと思います。
とにかく先物の契約が進んでいないということは、どこかでブラジルスタンダード品がタイトになることを示しています。
現在はパニックになっていませんが、なる可能性もあります。
問屋の中には、ブラジルスタンダードを「休売」にしているところも出てきています。
上手く乗り切れることを切に祈っていますが、念のため現状を書き記しておこうと思いました。
遅くても2月か3月には落ち着くはずですが、ブラジルスタンダードやベトナムのロブスタは、コーヒーの根幹部分ですので、とても懸念される年末になっています。